プラスチックやゴムなどの帯電しやすい物質に添加したり,表面に塗布して静電気の発生を防止する物質。普通,界面活性剤や親水性高分子などが用いられるが,金属細線やカーボンブラック微粒子なども帯電防止に使用される。いずれも表面抵抗や体積抵抗を小さくして電荷の漏洩を促進する。界面活性剤や親水性高分子などの帯電防止効果は雰囲気の湿度に依存し,低湿度では効果が小さいものもある。また,表面に塗布して用いるタイプは効果の持続性が悪い。これに対し,材料に練り込んで用いる親水性高分子は持続性に優れており,永久帯電防止剤とも呼ばれている。
→ 除電,電荷緩和
執筆者:粉体工学用語辞典
更新日:2021/08/17