液相法で粒子を生成する場合に,溶媒を何らかの方法で除去して沈殿を生成する方法をいう。溶液中で沈殿を生成するには,一般に目的とする化合物の溶液中での溶解度積に達するまで濃縮するか,化学変化を利用して溶解度積の小さな化合物として沈殿を生成する必要がある。脱溶媒法では,前者の方法として溶媒を除去することにより沈殿を生成する方法である。脱溶媒の方法としては,水分のみを凍結し氷状の水分を減圧下で昇華させる凍結乾燥法や熱風中に噴霧して乾燥させる噴霧乾燥法あるいは単純に溶液を加熱して溶媒を蒸発させる蒸発法などがある。このうち,凍結乾燥法は生成した沈殿の凝集を抑制できる優れた方法である。
執筆者:粉体工学用語辞典
更新日:2021/08/13