単分子層吸着
monolayer adsorption, monomolecular layer adsorption
界面における吸着層が,吸着質分子一層ですき間なく形成されていることをいう。固体表面への吸着において,単分子層吸着の完成で吸着が終了する系,たとえば化学吸着などはラングミュアー式で表わされる。多分子層の吸着層が形成される物理吸着においても,吸着質分子の圧力,あるいは濃度がそれほど大きくない領域で単分子層吸着が起こっている。気—液界面,特に水面上では高級脂肪酸や高級アルコール,高級アミン,高級脂肪酸セッケンのように分子内に強い親水基と疎水基を有する物質は,親水基を水面側に疎水基を水から遠ざけ安定な単分子層を形成する。不活性気体の吸着による粉体の表面積測定では,測定した吸着等温線を BET 吸着等温式に適用して単分子層吸着における吸着量を算出し,この値と吸着分子一個が表面で占有する面積との積から粉体の表面積が算出されている。
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