超常磁性
superparamagnetism
強磁性体の粒子サイズが単磁区サイズよりさらに小さくなると,いままで安定であった自発磁化の向きが熱的なゆらぎにより不安定となる。超常磁性とは,自発磁化の回転を束縛する磁気異方性エネルギーが,熱エネルギーと同等またはそれ以下になると,いままで安定であった自発磁化の向きが,熱的なゆらぎにより不安定となり,あたかも大きな磁気モーメントをもった常磁性的な振る舞いを示す現象。また,粒子サイズが一定の場合,温度(T)とblocking temperature(熱エネルギーにより磁化の緩和過程(100 秒後,約 37 % 低下)が観測される温度)(TB)の関係は T > TB の温度領域で超常磁性,T < TB の低温側で単一磁区の強磁性になる。
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