懸濁液が重力下で沈降するときの界面高さと時間との関係を示す曲線。かなり高固体濃度の懸濁液を沈降管に仕込み,上下に数回転倒したのち静置すると,界面を形成しつつ沈降するので,図のような曲線が得られる。典型的には管上部から清澄層,スラリー層,過渡状態層および圧縮脱水層の順で濃度の高くなる層が観察される。スラリー層が存在する間は,沈降速度はほぼー定で図の定速沈降区間に相当する。また界面が過渡状態層と一致すると臨界点が,また圧縮脱水層に到達すると圧縮点が観察され,沈降速度が急激に減少する圧縮脱水期間に至る。この曲線に基づき,シックナーの設計が行われる。
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キンチ理論,
シックナー,
ロバーツの式
執筆者:粉体工学用語辞典
更新日:2021/7/27