定圧圧搾
constant pressure expression
スラリーや半固体状の固液混合物の圧搾を行うために必要な圧力差,すなわち圧搾圧力を圧搾期間中一定に保って行う圧搾操作。恒圧圧搾ともいう。圧搾操作は,圧搾圧力,圧搾速度の経時変化によって,定圧圧搾,定速圧搾および変圧変速圧搾の三種類に分類できる。定圧圧搾は理論的な取扱いが容易で,圧搾試験も簡単であり,最も詳細に研究されている。スラリーのろ過(濾過)に引き続き,定圧圧搾が進行する場合には,圧密の進行程度を表わす平均圧密比 $U_{\mathrm{c}}$ は次式で表わされる。
$$
U_{\mathrm{c}} = (1-B)\left\{ 1-\exp \left( -\frac{\pi^{2}T_{\mathrm{c}}}{4} \right) \right\} + B \left\{ 1-\exp \left( -\eta\, t_{\mathrm{c}} )\right) \right\}
$$
ただし,
$$
T_{\mathrm{c}} = \frac{i^{2}C_{\mathrm{e}} t_{\mathrm{c}}}{{\omega_{0}}^{2}}
$$
ここに,$B$ は全搾液量に対するクリープによる搾液量の比,$\eta$ はクリープによる圧搾速度を支配する定数,$T_{\mathrm{c}}$ は圧密時間係数,$t_{\mathrm{c}}$ は圧密時間,$i$ は排液面の数,$C_{\mathrm{e}}$ は修正圧密係数,$\omega_{0}$ は単位断面積当たりの全固体体積である。均質な半固体状試料の定圧圧搾では,$U_{\mathrm{c}}$ は次式で表わされる。
\begin{multline}
U_{\mathrm{c}} = (1-B)\left[ 1 - \sum_{N=1}^{\infty} \frac{8}{2(N-1)^{2}\pi^{2}}
\exp \left( -\frac{(2N-1)^{2}\pi^{2}}{4}T_{\mathrm{c}} \right) \right] +\\
B \left\{ 1-\exp \left( -\eta\, t_{\mathrm{c}} )\right) \right\}
\end{multline}
→ 圧搾,修正圧密係数,平均圧密比
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