原料が熱可塑性を有するとか強じん(強靱)で粉砕しにくいような場合,冷却してぜい性(脆性)として粉砕する方式。プラスチックスや薬品,食品などの,いわゆる低融点物質,酸化または揮発しやすい物質が含まれる場合の粉砕に適用される。予冷したあと,衝撃粉砕機などの滞留時間の短い粉砕機で粉砕したり,ジャケット付きのボールミルを冷媒で冷却したり,ドライアイスや液体空気を砕料と混ぜて粉砕したりする。また,ジェット粉砕機のようなジュール・トムソン効果や多量の空気の存在による冷却効果を利用するなどの方法がある。なお,冷却により露点以下にならないように留意する必要がある。
執筆者:粉体工学用語辞典
更新日:2021/07/21