定速ろ過,定速濾過
constant rate filtration
ろ液の流出速度,すなわちろ過速度をろ過期間中一定に保って行うろ過操作であり,恒率ろ過ともいう。ろ過操作は,ろ過圧力,ろ過速度の経時変化によって,定圧ろ過,定速ろ過および変圧変速ろ過の三種に分類できる。一般にろ過初期のろ液は濁っており,希望する清澄度のろ液が得られないことが多い。したがって,ろ過初期には圧力を徐々に高くし,ろ材の細孔を固体粒子の架橋現象によってブリッジし,所定の圧力に到達したあとに定圧ろ過を行うのがよい。定容量型吐出しポンプを用いてスラリーをろ過器に圧入すると,ろ過速度は一定値を保ちつつろ過圧力が時間とともに上昇して定速ろ過が進行し,やがてリリーフ弁が作動しはじめると定圧ろ過が行われる。プラント全体の要請から,ろ材の背圧を制御することによって,ろ過期間中を通じて定速ろ過を行わせることもある。ろ過圧力が時間とともに変化するので,定速ろ過を行うとろ過特性に及ぼすろ過圧力の影響が求められる。
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定圧ろ過(定圧濾過),ろ過(濾過)
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