ディプレッション凝集
depletion flocculation
高分子に対して非吸着性の表面(高分子が飽和吸着した表面を含む)をもつ微粒子が,高濃度高分子溶液中に高濃度に分散し,二粒子表面が高分子の大きさと同等かそれ以下の距離まで近づくと,粒子間には引力が働く。高分子がこの二粒子表面間に入るには変形をともない自由エネルギーが増大するので,表面間の高分子濃度はバルク中より小さいかゼロとなる。したがって,表面間とバルク溶液の間に浸透圧が生じ,粒子間に引力が働く。この引力による凝集をディプレッション凝集または枯渇凝集という。この凝集の特徴は,粒子濃度が高いこと,凝集が可逆的であること,凝集体はゆるい構造であること,凝集体とともに一次粒子の存在も観察されることなどである。
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ディプレッション分散
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