テープエアーサンプラー
tape air sampler
大気中の浮遊粉塵濃度の連続測定装置で,試料空気を吸引ポンプで吸引し,ろ紙(濾紙)上に捕集された粉塵によるスポットの濃さを光学的に測定して相対濃度を求める。テープ状のろ紙を用いて一定時間大気を吸引し,濃度を測定後,自動的にテープを巻き取ることからこの名前がある。ろ紙上の粉塵を定量する方法には,光反射率を求める反射式,透過光量を測定する光透過式,β線源を用いるβ線吸収法がある。JIS B 7954「大気中の浮遊粒子状物質自動計測器」に光透過式とβ線吸収法を用いた測定装置の規定がある。
米国では,主に光透過式のテープエアーサンプラーが用いられ,次式による $Coh$(coefficient of haze)単位が用いられた。
$$
Coh = \frac{O.D.}{0.01} = \frac{\log_{10}(I_{0}/I)}{0.01}
$$
ここで,$I_{0}$ は試料採取前のろ紙の透過光強度,$I$ は試料採取後のろ紙の透過光強度であり,$O.D.$(optical density:光学濃度)は,
$$
O.D. = -\log_{10} \left( \frac{I}{I_{0}} \right)
$$
である。
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大気汚染
【参考文献】
- JIS B 7954 大気中の浮遊粒子状物質自動計測器
- JIS については日本産業標準調査会(JISC)の「JIS検索」も参照(要ユーザー登録)
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