粉体工学用語辞典 powderpedia: Glossary of Powder Technolog

一般社団法人粉体工学会

電荷零点

point of zero charge

 水溶液中の粒子の表面電荷は,酸化物粒子の場合は H+ の吸脱着により,AgI のような結晶性粒子の場合は Ag+,I- の電位決定イオンの吸脱着により決定される。このような系では,溶液の pH や電位決定イオンの濃度を変えると,表面電荷は正にも負にも変化し,表面電荷がゼロになる pH やイオン濃度が存在する。この pH やイオン濃度を電荷零点(pzc)という。これは粒子の表面特性で決まる値で,多くの粒子についてその測定値が報告されている。電荷零点は,粒子のゼータ電位がゼロとなる pH やイオン濃度として定義される等電点(iep)とは区別されるが,表面に特異吸着イオンが存在しない場合,両者は一致する。

→  帯電(液相中)ネルンスト型帯電表面電位粒子表面電位(液相)

執筆者:粉体工学用語辞典
更新日:2021/07/10

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