電気影像効果
image effect
帯電した粒子の接触帯電において,電荷移動量がそれ自体のつくる電界によって変化する効果。接触帯電過程において,正あるいは負の電荷が次第に増加していく普通の帯電では,帯電した粒子が再び壁面などに接触した場合の電荷移動量は,帯電していない粒子の最初の電荷移動量に比べて小さくなる。これは,帯電した粒子が電界をつくり,粒子と相手物体との間の接触部に,接触電位差とは別の電位差を生じさせるためである。この電位差は接触電位差とは逆符号であり,電荷移動の駆動力を減少させる。このため,粒子の帯電量は次第に飽和値に漸近する。帯電粒子のつくる電界は相手壁面などに電気影像を仮定して計算されるので,この効果を電気影像効果という。厳密には,電界はポアソンの式に基づいて計算される。なお,電荷移動量は接触している粒子の周囲にある多数の帯電粒子がつくる電界によっても変化するが,これは空間電荷効果という。
→
接触帯電,接触電位差,ポアソンの式
【広告】