帯電した粒子が壁面や他の物体に近づくと，帯電粒子のつくる電界が相手物体の影響を受けて変化し，その物体に向かう吸引力を受ける。電界のひずみは，壁面などに粒子とは逆極性の電気影像を仮定して近似計算されるので，この力を電気影像力という。厳密には，電界はポアソンの式に基づいて計算される。なお，粒子は帯電していなくても，相手物体が帯電していれば，同様の電気影像力を受ける。一様に帯電した球形粒子が表面へ付着した場合の電気影像力による付着力は，粒子径の 2 乗に正比例し，相手物体の誘電率に依存するが，相手物体が金属の場合に最も大きくなる。また，この粒子の周りに他の帯電粒子が付着していると，電気影像力は孤立球の場合に比べて大きくなる。

→　 電気影像効果，ポアソンの式