電気炉加熱プロセス
electric furnace process
このプロセスでは,一般に石英ガラス管のような耐高温性のセラミックスの管を加熱帯により高温とし,そこへ反応物質を供給する。反応物質の供給方法としては,外部の蒸発器からキャリアガスによる同伴,電気炉内での蒸発,昇華による方法などが主で,電気炉内では化学反応が生じ,反応生成物のうち過飽和比の高い物質が均ー核生成により微粒子へと転換するので,気相化学反応法(CVD 法)として分類される。反応温度,ガス流量などの制御が容易で,ガスの反応時間およびガスの滞留時間を長くすることができる。また,反応ガスとともに微粒子を導入すると,粒子はシード粒子となり,適切な温度分布を電気炉に設定することにより,均一核生成による新たな微粒子の発生が抑制されて,化学反応により生成された反応生成物は粒子に凝縮し,その結果粒子がコーティングされることになる。これにより,粒子径の分布をシャープにしたり,粒子表面の改質が行われる。また,金属アルコキシドのようなプリカーサー(粒子の前駆体となる原料)の液滴を,水蒸気と混合し電気炉に導入すると,大きさの揃った金属酸化物粒子が製造できる。
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