粉体流あるいは固気二層流の流速を求めるのに，ある物理量の変動を測定し，変動量と流速との相関から，統計的に粉体の流速を求める方法。系の外側から検出できる物理量を選ぶことにより，流れを乱すことなく流速を測定できる。検出する物理量としては，光（散乱光，透過光），音，静電容量，帯電粒子による誘導電流などがある。流れの一点におけるこれらの物理量の変動を測定し，その波形解析を行ってパワースペクトルと流速の関係を求める方法と，流れに沿った二点の信号を検出し，その相互関係から流速を求める方法がある。後者の方法は相互相関法（cross-correlation method）と呼ばれ，二点の信号 $n(t)$，$m(t)$ を $T$ 時間測定し，次の相互相関関数の値を最大にする時間 $\tau$ を決定することにより，平均流速を $\frac{(二点間の距離)}{\tau}$ として求める。 $$ \phi(\tau) = \frac{1}{T} \int n(t)m(t-\tau) \mathrm{d} t $$ 　相互相関関数にピークが現われるのは，上流部での流れの特徴が下流部まである時間遅れ $\tau$ で伝達されることによる。