等速沈降比
equal failing ratio, free settling ratio
流体中での密度差を利用した選別法の分離性を評価するパラメーター。密度が異なる二種類の固体粒子($\rho_{\mathrm{p1}} > \rho_{\mathrm{p2}}$)が密度 $\rho_{\mathrm{f}}$ の液体中で沈降する場合,沈降速度が等しい粒子の粒子径比 $(D_{\mathrm{p2}}/D_{\mathrm{p1}})$ は, $$ \frac{D_{\mathrm{p2}}}{D_{\mathrm{p1}}} = \left( \frac{\rho_{\mathrm{p1}}-\rho_{\mathrm{f}}}{\rho_{\mathrm{p2}}-\rho_{\mathrm{f}}} \right) ^{m} $$ となる。ここで,$m$ はストークスの抵抗則領域で $m=0.5$,ニュートン領域で $m=1$ である。等速沈降比が大きいほど選別が容易であり,特に $m \geqq 2.5$ では微粒子でも容易に選別可能である。また,分離精度を高めるには,供給粒子中の軽粒子の最大粒子径と重粒子の最小粒子径の比をあらかじめ等速沈降比以下に整粒しておくことが必要である。
【広告】