ボール，ペブル，ビーズなどの粉砕媒体を充塡したミルを攪拌棒，回転ディスクなどによって攪拌し，媒体に運動を与えて粉砕を行うもので，乾式にも湿式にも用いられる。攪拌棒と 1 枚の円板を用いる回転ディスクタイプのものには，高い回転数で激しい運動を媒体に与えるものが多く，アトライター，セントリミルなどはそれに属する。一方，数枚の回転ディスクを用いるタイプは，たて型，横型ともに回転数が比較的小さく，媒体は比較的ゆっくりした運動でせん断（剪断）・摩擦を主な機構として粉砕を進める。塔式粉砕機（タワーミル），サンドグラインダー，パールミルなどがそれに属する。ミル本体を動かさないので条件によっては動力が小さくてすむ利点を有するが，一般にスケールアップに限界がある。しかし近年特に植物性の細胞質物質の粉砕など，新しい分野への適用も期待される比較的新しい粉砕機である。

→　サンドグラインダー，塔式粉砕機