破壊エネルギー
fracture energy
破壊までに材料内に蓄えられたエネルギーあるいは破壊までに要したエネルギー。一般的にはひずみエネルギーをさすことが多い。したがって,荷重と変位の関係を理論的に表わすことができれば解析的に求めることができ,応力状態によって決まるそれぞれの強度の関数として表わされる。強度は,測定する試験片の体積が小さくなると大きくなるため単位質量当たりの破壊エネルギーは大きくなる。塑性的挙動を示す材料では,測定した荷重—変位曲線から求める。この場合破壊エネルギーは弾性ひずみエネルギーと塑性変形エネルギーの和となる。破壊エネルギーの一部は塑性変形にともなう微視的破壊,熱エネルギー,破壊後の音エネルギー,破壊後の破砕片の飛散運動エネルギーなどに転換される。各種のエネルギーへの転換割合は材料の物性の影響を受ける。
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破砕エネルギー
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