破砕エネルギー
fracture energy
固体を粉砕するときに要したエネルギーをいう。粒子径 $D_{1}$ を粉砕して $D_{2}$ にするのに要したエネルギー $W$ は次式で表わされる。 $$ \mathrm{d}W = -cD^{-n}\mathrm{d}D $$ ここで $c$,$n$ は定数で,$n=1$ として積分するとキックの法則となり,$n=2$ とするとリッチンガーの法則,$n=1.5$ とするとボンドの法則となる。粉砕に要するエネルギーは,固体の変形,新生表面生成などに消費されるが,大部分は熱となり,実用の粉砕機では,機械的損失をも含むので真の表面積生成に必要な表面エネルギーに比較して 100〜1000 倍に達し,粉砕効率はきわめて低い。固体の粉砕に要する正味のエネルギーをいう場合と,粉砕機動力を含めた総エネルギーを意味する場合の二つがある。
【広告】