ハードグローブ粉砕性指数
Hardgrove grindability index
砕料の粉体のしやすさを表わす代表的な指標の一つで,ハードグローブ粉砕能とも呼ばれる。砕料に一定の仕事量を加え粉砕量を測定して算出する指数。この測定方法は JIS M 8801「石炭類—試験方法」(1993年)に採用されており 4.75 mm 以下に予備粉砕し,再度粉砕,ふるい分け(篩分け)て 1.18 mm 〜 600 µm の試料に調製する。この試料 50 g をハードグローブ粉砕性試験機で 60 回転粉砕し,砕成物を目開き 75 µm のふるいでふるい分ける。ふるい上質量を 0.01 g の桁まで測定し,50 g からこの値を差し引いてふるい下質量 W [g] とする。次式によりハードグローブ粉砕性指数(HGI)を算出する。
HGI = 13 + 6.93 (W/g)
HGI は,リッティンガーの法則が適用できることに基礎をおき,石炭の粉砕性試験法として 1951 年に ASTM(アメリカ材料試験学会)の規格になった試験法で,上述した JIS とは供試試料の粒子径範囲,砕成物のふるい分けに使うふるいの目開きがごくわずか異なっている。砕料の粉砕のしにくさを表わすボンドの仕事指数との相関式が報告されている。
→ ハードグローブ試験機,リッティンガーの法則,ボンドの粉砕理論,グラインダビリティー
【参考文献】
- JIS M 8801:2004 石炭類—試験方法
- JIS については日本産業標準調査会(JISC)の「JIS検索」も参照(要ユーザー登録)
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