粉体工学用語辞典 powderpedia: Glossary of Powder Technolog

一般社団法人粉体工学会

ピクノメーター

pycnometer

 所定の温度で,ある一定の体積を測る容器。
 液体の密度を測定する場合,(密度 $\rho_{\mathrm{\ell}}$ の液体+容器)の質量を $m_{\mathrm{t}}$,(容器だけの質量)を $m_{0}$,(容器の体積)を $V_{p}$ とすると $$ \rho_{\mathrm{\ell}} = \frac{m_{\mathrm{t}}-m_{0}}{V_{\mathrm{p}}} $$ で表わされる。
 粉体試料の密度を測定する場合,まず秤量した試料(質量 $m_{\mathrm{s}}$)をピクノメーターに入れ,密度がわかっている浸液で満たす。全体の質量を $m_{\mathrm{t}}$,浸液の密度を $\rho_{\mathrm{\ell}}$ としたとき,試料の密度 $\rho_{\mathrm{s}}$ は $$ \rho_{\mathrm{s}} = \frac{m_{\mathrm{s}}}{V_{\mathrm{p}}-\left( \frac{m_{\mathrm{t}}-m_{\mathrm{s}}-m_{0}}{\rho_{\mathrm{\ell}}} \right)} $$ で求まる。注意点として試料の脱気を十分行う必要があり,その方法として湯煎法減圧脱気法などがある。

執筆者:粉体工学用語辞典
更新日:2021/06/14

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