微構造
microstructure
実用材料のほとんどは多結晶体であり,種々の寸法,形状,組成をもつ非常に多数の微結晶相,液相,ガラス相,気相などが複雑に分布して構成されている。微構造とはこれら構成要素がつくる複雑な材料組織をさすものであり,その観察は一般に,材料の研磨断面やそのエッチング面を電子顕微鏡や金属顕微鏡で観察して行われる。ミクロ以下の非常に微細な構造の観察には薄片試料の透過電子顕微鏡が使われる。微構造を表現する代表として,一般に各相の存在割合,平均粒径,粒子形状などが用いられる。微構造は,平均組成とともに多結晶材料の特性を支配する最も重要な因子であり,その評価や制御は多結晶材料の材料設計における最重要ポイントの一つである。
→ 粒界
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