粒子が外力を受けて流体中に飛び出す現象の総称であり，捕集粉塵が流体抵抗によって運び去られる現象や，振動や衝撃によって粉体層を構成する粒子が飛び散る現象，あるいはホッパーから粉体を排出したり容器で受けるときの発塵にも用いられる。一般に，飛散は粒子の付着強度と分離強度とに支配され，粒子に働く外力の種類によって現象が大きく異なるため，飛散性（dustability）を評価する場合，付着性や凝集性と単純に相関させるのではなく，飛散のメカニズムを考慮して試験を行う必要がある。なお，壁あるいは粉体層からの粒子の飛散では，壁近傍の流れを把握する必要があり，壁面気流せん断応力（壁面気流剪断応力）や摩擦速度が評価項目として用いられる。

→　再飛散