固体粒子の流体中での密度差を利用した選別法。石炭，鉱石からの有用な鉱物と脈石の分離に用いられている。また最近では，廃棄物処理，資源リサイクル技術として利用されている。比重選別法には，重液選別，薄流選別，ジグ選別などがある。いずれも粒子の比重差が 1 以上ある場合に選別可能である。重液選別では分離対象とする固体粒子間に適当な比重差を与える重液を選択することで容易に選別可能である。それ以外では，粒子の沈降速度と関係するため，大きさの影響も考慮しなくてはならない。一般的には，等速沈降比が大きいほど選別が容易であり，供給粒子中の軽粒子の最大粒子径と重粒子の最小粒子径の比を，等速沈降比以下に整粒しておくことが必要といわれている。実際には，等速沈降比以上でも，ジグ選別での粒子加速や干渉沈降のために比重選別が可能である。

→　選鉱，選炭，重液選別，ジグ選別，等速沈降比