微分吸着熱
differential heat of adsorption
等温過程で $\mathrm{d}n_{\mathrm{S}}$ モルの吸着質が吸着し,発生した熱量が周囲の恒温槽に移動したとする。このとき体積と吸着媒の面積 $S$ がー定とすると,微分吸着熱 $q_{S,V}$ は次式で示される。 $$ q_{S,V} = E_{\mathrm{G}} - \left( \frac{\partial E_{\mathrm{S}}}{\partial n_{\mathrm{S}}} \right)_{S,V,T} $$ ここで,$E_{\mathrm{G}}$ は吸着質の気体状態のモル内部エネルギー,$E_{\mathrm{S}}$ は吸着した吸着質の内部エネルギーである。等温,等圧過程の場合の吸着熱は等量吸着熱 $q_{\mathrm{st}}$ と呼ばれ,クラジウス・クラペイロン式を利用して求められる。一般に微分吸着熱と等量吸着熱の間には次式が成立する。 $$ q_{S,V} = q_{\mathrm{st}}-RT $$
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