ビンガム流体
Bingham fluid
ビンガム流体は非ニュートン流体の一種で,降伏値が一定値となる流体である。すなわち,せん断応力(剪断応力)が限界値 $\tau_{y}$ に達するまではこの流体はフックの法則に従う弾性体として流動せず,せん断応力が $\tau_{y}$ 以上になると一定の粘性係数で流動をはじめる流体で,流動状態でのせん断応力は $\tau = \tau_{y}+\eta_{\mathrm{pi}}\dot{\gamma}$ で表わされる。このようにせん断応力に降伏値がある流体を塑性流体と呼ぶこともある。ビンガム流体は一種の理想流体で,定義どおりの流体は実在しないが,粘土を水に懸濁させたスラリーはこれに近い特性を示す。
→ 塑性流体
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