ファラデーケージ
Faraday cage
電気的に互いに絶縁した二重の金属容器の内容器に帯電体を入れ,外容器を接地しておくと,帯電体による電界は内容器ですべて受け止められる。したがって,内容器の電位を測定すれば帯電体の電荷を算出できる。M.Faraday が 1836 年にはじめて用いたので,この名前がある。厳密には内容器は密閉しなければならないが,開口部の面積(帯電体から開口部をみたときの立体角)を小さくしておけば誤差は小さい。電荷の算出には容器および測定系の静電容量が必要であるが,鋼球を用いて検定することもできる。帯電した粉粒体全体での電荷を測定するのに用いられ,粉粒体の質量を秤量すれば比電荷が求められる。
気相中を浮遊する粒子群の比電荷を測定するには,吸引式のファラデーケージが用いられる。ただし,非等速吸引誤差に注意する必要がある。
→ 鋼球落下法,比電荷,非等速吸引誤差
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