破砕，粉砕に用いる機械。エネルギーを粉砕媒体を通じて砕料に伝達して破砕，粉砕を行う。粉砕はきわめて広範囲の対象，機能，機構を含むので粉砕機も多種，多様である。まず粉砕対象の粒子径範囲に応じて粗砕機，中砕機，粉砕機，微粉砕機，超微粉砕機のように数種に分類され，それぞれ機構，構造が異なっている。
　粉砕の力の作用機構としては，圧縮，せん断（剪断），切断，衝撃，摩擦などが用いられ，その種類によって機械の構造は異なる。次にこれらの力を作用させるための力の伝達機構，粉砕媒体の運動様式として，媒体の高速回転，中速の圧縮運動（往復動運動），媒体の低速転動運動，媒体に対する容器全体の回転ないしは振動運動，容器内の媒体の攪拌作用，二つの回転平面間での摩擦，あるいは高圧空気，蒸気による砕料の加速など様々な方法が用いられている。
　粉砕機は小型のものから，数千馬力の大型のものまであるが，一般に大型化するほど効率がよくなる。さらにその操作が回分か連続か，湿式か乾式かなどによっても分類される。また分級機内蔵のもの，乾燥機と結合したものなど一つのシステムとして機能を果たすものも多い。