粉砕効率
efficiency of comminution
粉砕操作に投入された仕事量に対して,有効に利用された仕事量の割合。粉砕過程では動力源からのエネルギーが,原料が製品に転化されるまでに種々の工程があり,どの工程を通るか,どこまでを製品を得るための仕事量とみなすかによって異なる。分級機を併設した工程では分級に使われた仕事量を加味するか否か,また湿式粉砕では固—液—分離に要した仕事量はどうするかなどの問題がある。一方製品をどう評価するかによっても粉砕効率は異なる。粉砕によって得られた製品は任意粒子径以下あるいは任意粒子径範囲にあるのが普通で,この場合は単位質量の製品を得るための仕事量で定義できる。また粉砕機の性能評価にはメディアン径(中位径)の投入仕事量あるいは粉砕時間に対する減少速度が使われている。厳密に定義した粉砕効率として次式が用いられているが,固体の表面エネルギーの測定もきわめて難しく,粉砕効率はその定義を併記して表わすことが必要である。 $$ \mathrm{(理想粉砕効率) \fallingdotseq \frac{(生成表面積)\times (固体の表面エネルギー)}{(粉砕機に投入されたエネルギー)}} $$
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