粉砕助剤
grinding aid
微粉砕領域になると粉砕速度や粉砕効率が低下するが,このとき微量の特定物質を加えて粉砕を続けると,粉砕が効果的に進行することがある。このときに添加する物質を粉砕助剤という。物質の表面エネルギーを低下させ,微粉化したときに再凝集を防止する役割を演じる。たとえば,セメント原料に対してアリルアルキルスルホン酸,セメントクリンカーに対してトリエタノールアミンとリグニンスルホン酸のカルシウム塩の混合物,ステアリン酸塩,カーボンブラックなどが知られている。そのメカニズムについては定説はないが,助剤分子の固体への吸着により表面エネルギーが減少し,固体表面にある亀裂の進行を促進させるため,あるいは,微粉末の付着を防止し,分散をよくするため,粉砕が進みやすくなるなどが考えられる。添加量を誤ると逆に粉砕効果を悪くすることもある。気体,液体ならび固体助剤があるが,液体,固体助剤でも粉砕過程で蒸発し,気体として作用する場合もある。
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