固体を粉体化して固気，固液，固固反応を行う反応装置の総称。固体の関与する反応の反応速度を増加させるため，固体の比表面積を高める目的で固体を粉体状にする。粉体を充塡したままの状態で流体などとの接触を行う固定層と，粉体を運動させながら反応させる回転円筒型反応層，攪拌層（攪拌槽），移動層，流動層，気流層，噴流層などがある。固定層は反応装置の構造は単純であるが，反応対象物となる流体分子が固定層内を拡散，流通しながら反応するため，層の表面や流入部分では反応が進むものの，内部や出口側では反応が進まず層内で反応率が異なる不均一反応になりやすい。粉体を運動させ既反応部の除去や未反応部と混合を促進することで反応の均一性と安定性を向上させる。回転円筒法は円筒容器の回転により容器内の粉体を運動させる。攪拌翼により粉体を混合しながら流体を流通させる攪拌層も粉体反応装置の範疇となる。移動層は粉体を上方に搬送後，ゆっくり重力で移動させて循環させながら粉体の運動方向に垂直または平行に流体を流通して反応させる。流動層は充塡した粉体層に流動化開始速度以上の速度で流体を流通させ，流動化により粉体層を混合攪拌させる。