水分の少ない（5 % 程度以下）非可塑性粉末配合物を高圧下で成形する方法をいう。最も多く利用されているのは金型を用いた一軸加圧成形法（uniaxial compaction）で金型プレス成形法（die pressing）とも呼ばれる。タイル，陶磁器，耐火レンガ，電気用磁器などの製造に使用され，一般に形状が正確で収縮も小さく，緻密で熱間強度が高いものが得られる特徴をもつ。この方法で成形された圧粉体には，粉体と金型壁面とのブリッジ現象による圧力損失と不均一な圧力伝達に起因した成形体内密度の不均質化が起こり，特に長尺の圧粉体ではラミネーションや欠けなどを発生しやすいので注意が必要である。一方，アイソスタティック成形法（isostatic press）はこれらの欠点を抜本的に改良するもので，パスカルの原理に基づいて静水圧により無限多軸的な方向より圧縮して成形する方法である。金型プレス成形法は一般に肉薄品または小型製品の成形に適し，アイソスタティック成形法は大型製品，長尺製品などの成形に適している。

→　アイソスタティック成形， 加圧成形