膨化乾燥,パフ乾燥
puff drying
湿った材料を加圧下で,湿り成分の沸点以上に加熱し,これを急に大気圧下に戻すことで,材料内部の過熱水を自己の顕熱で急激に内部蒸発させる乾燥法である。その際,材料内部で生じる破壊により,組織が粗になるとともに,わずかながら膨張も起きるので,多くの場合,乾燥所要時間が大幅に短縮される。製品の粉砕・溶解・調理などの後処理特性がよくなる特徴があり,馬鈴薯や穀類の加工に用いられる。また,常圧で予備加熱した材料を減圧下で処理する場合も同様であり,この際,膨化が低温下で起きることから熱敏感性材料の処理に適している。過熱蒸気乾燥の場合,材料温度はその圧力に対応する飽和温度となり,内部沸騰をともなうので,泥しょう(泥漿)などの軟弱材料では膨化を起こすことが多い。
→ 乾燥装置,
過熱蒸気乾燥
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