泡沫浮選法
froth flotation
懸濁液(パルプ)に気泡を吹き込み,パルプ表面に泡沫層に形成して選別する最も一般的な浮選法。泡沫浮選法では,微粉砕した鉱石を懸濁したパルプ中に浮選剤を添加して空気を吹き込み,大量の気泡を発生させる。気泡に目的鉱物粒子のみが選択的に付着,上昇し,パルプ表面に泡沫を形成する。その泡沫を回収して目的鉱物を選別する。粒子の気泡への付着性が重要な因子となる。石炭やダイヤモンドなどの疎水性粒子は自然浮遊するが,多くの鉱物を浮遊させるには捕集剤が必要である。また,安定な泡沫層を形成するために起泡剤を,捕集剤とは逆に親水性を高め気泡への付着の粒子間の選択性を向上させるために抑制剤を添加する。気泡発生法は,真空下,炭酸塩と酸の反応,電気分解などを経て,現在,空気の吹込みと機械的な高速攪拌による微細な気泡の大量発生に至っている。
→ 浮選法
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