粉砕機内の金属摩耗量を推定するための物性値で，実用的な見地から種々の方法が考えられているが，米国アリスチャーマーズ社のボンドが提案した方法が有名である。この方法では，ドラム中に試験棒をセットし，ドラムと試験棒の両者を同方向に異なった回転速度で回転させるようにしてある。このドラム中に 3/4 ～ 1/2 inch の試験粉体 400 g を入れ，15 分ごとに粉体を入れ替えながら合計 1 時間ドラムを回し，そのときの試験棒の質量減のポンド数 [1b] を摩耗指数とする。この摩耗指数の値から実際の減量を推定するため，ボンドはボールミル（乾式および湿式），ロッドミル，ジャイレトリークラッシャー，ロールクラッシャーについて，それぞれ実用的な式を求めている。