摩耗粉
debris, wear particles
材料の平面に摩擦力が作用することによって平面が損傷を受けて材料が消耗していく現象を摩耗というが,この摩耗の際に生成する粒子を摩耗粉と呼ぶ。一般に粉体中に混入する摩耗粉は不純物としての挙動を示すことから粉体の低品質化につながることになる。粉体処理装置では粉体が装置壁面と接する機会は常に多い。この場合,摩耗の促進は接触点で生ずる摩擦力の影響はもちろんのこと,その場の雰囲気ならびに壁面材料と粉体との化学的親和性の影響を受けるようであり,材料の選択を含めて装置の耐摩耗対策は粉体処理技術の重要課題となっている。また,特に粉砕操作では,粉砕媒体と砕料粉体との接触点でのエネルギー授受によって粉砕が進行するため,微細な砕成物を得ようとするほど摩耗粉の混入量が多くなることになり,砕料特性にみあったミル容器壁面ならびに粉砕媒体の材料の選択が重要となる。
→ 摩耗
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