粉体工学用語辞典 powderpedia: Glossary of Powder Technolog

一般社団法人粉体工学会

ミクロ塑性

microplasticity

 微細な粒子,または固体の微細な領域で,通常はぜい性(脆性)である固体が塑性変形する特性をさす。粒子の微細化に下限が観察されたり,固体表面のスクラッチきずの周辺やクラック先端が特に反応性に富むのも,このミク口塑性による。ぜい性から塑性に変化する粒子の大きさは,バルク固体の硬さと密接な関係があり,相対的に柔らかい物質ほど,より大きな粒子でもミクロ塑性の領域に入りやすい。たとえば,ゆっくりした圧縮応力による単粒子の変形の場合,炭酸カリウ厶では数百 µm ですでに塑性変形が観察されるのに対し,石英では 10 µm 以下になってはじめてミクロ塑性が現われる。

執筆者:粉体工学用語辞典
更新日:2021/9/13

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