無機質壁を有する微小容器が無機質マイクロカプセルである。無機物質が壁膜のとき，単純，あるいは強制付着利用の場合と沈殿反応利用の場合がある。単純付着法ではたとえば，タルク，クレー，ステアリン酸カルシウムが乾燥状態にあるとき，これに水滴を落とすと水滴表面が粉体で囲まれることを利用する。強制付着法では，トポ化学反応，あるいはメカノケミカル反応による機構がその主体である。高速気流中衝撃法を利用しナイロン微粒子と二酸化チタンを混合すると，二酸化チタン被覆ナイロン球が調製できる。摩擦帯電現象が主役を果たす。沈殿反応では，融点以上に加熱された溶融粉体に無機粉体を混合し，この被覆無機粉体が核粒子と表面反応することが利用される。

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