厚さ数百 µm 以下の薄い多孔質の膜からなるフィルター。主に液体のろ過(濾過)に用いられるが,化学分析のための気中粒子サンプリングにも使用される。多孔質膜の構造は様々で,均一な孔径分布をもつ多孔板状膜から,コロイド溶液のゲル化により作製される凝集粒子状メンブレン,フィルムを延伸して作製される繊維状メンブレンなどがあり,空間率も広範に及ぶ。メンブレンフィルターの捕集性能は,バブルポイント法による公称径で表示され,この公称径は孔径分布の最大値に対応するので,液体ろ過の場合,公称径以上の粒径の粒子は,ふるい(篩)効果によりすべて捕集される。
→ ミリポアフィルター,
ニュークリポアフィルター
執筆者:粉体工学用語辞典
更新日:2021/9/10