ミクロな細孔を有する吸着性多孔質体内において,水蒸気などの高吸着性気体はより低い蒸気圧で凝縮し液化する現象をいう。毛管凝縮の発生する毛管の限界細孔半径と蒸気圧の関係はケルビンの式で与えられる。毛管吸引圧は細孔半径が小さいほど大きいため,毛管凝縮相は太い細孔より細い細孔へと移動する。微多孔質膜による混合気体の気体分離においては,毛管凝縮相は圧力差により高圧側から低圧側へ移動するが,凝縮相の存在のために非凝縮性気体の移動は阻止され,凝縮性気体の透過選択性が増加する。
→ ケルビンの式,
毛管圧力,
吸引圧
執筆者:粉体工学用語辞典
更新日:2021/9/10