乱流拡散係数
turbulent diffusion coefficient
分子の不規則運動によって起こる輸送(分子拡散)のアナロジーとして乱流拡散を考え,勾配形輸送を適用すると輸送フラックス $\overline{C'\boldsymbol{v}'}$ は次式で表わされる。
$$
\overline{C'\boldsymbol{v}'} = -\varepsilon \nabla \overline{C} \tag{1}
$$
ここで,$\overline{C}$ は時間平均濃度,$C'$ は変動濃度,$\boldsymbol{v}'$ は変動速度ベクトル,$\varepsilon$ は乱流拡散係数,$\nabla$ はナブラオペレーター,上線は時間平均値を表わす。
$\varepsilon$ は拡散テンソル $\varepsilon_{ij}$ として,より厳密に取り扱う場合もあるが,通常は $\varepsilon$ として定数か,位置の関数として表示する。乱流拡散係数の定義式は分子拡散と同様に次式のようになる。
$$
\varepsilon = \frac{1}{2} \frac{\mathrm{d} \overline{y^{2}}}{\mathrm{d}t} \tag{2}
$$
移動距離の2乗平均値 $\overline{y^{2}}$ はラグラジアン値として求まる。均質乱流では次式となる。
$$
\overline{y^{2}} = 2\,\overline{v'^{2}} \int_{0}^{t}(t-\tau)R_{\mathrm{L}}(\tau)\mathrm{d}\tau \tag{3}
$$
上式中の $t$ は時間,$R_{\mathrm{L}}(\tau)$ はラグラジアン相関係数で,$\tau$ は遅れ時間である。
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乱流拡散,
乱流拡散方程式
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