粉体工学用語辞典 powderpedia: Glossary of Powder Technolog

一般社団法人粉体工学会

ろ過器,濾過器

filter

 スラリー中に懸濁している不溶解物質をろ布ろ紙,金網,膜,粒子層などのろ材に捕捉粒子とろ液とに分離する操作で,ケークろ過器清澄ろ過器とがある。
 ケークろ過器では,ろ過ケークがろ材面上に生成され,そのケークが以後のろ過に対してろ材として作用しつつろ過が進行する。ろ液の流動のための推進力によって,重力ろ過器,加圧ろ過器および真空ろ過器に大別される。加圧ろ過器はバッチ式が多く,ポンプ圧または圧縮空気圧をスラリーに作用させてろ過し,板枠型圧ろ器,凹板型圧ろ器,加圧葉状ろ過器などがある。真空ろ過器では,ろ材の背面に真空を作用させ,上流側を大気圧としてろ過を行い,連続ろ過が容易であり,多室円筒真空ろ過器がその代表である。また,最近生成するろ過ケークによる抵抗をある値以下に抑えて,高い分離速度を維持しつつろ過を行うために,ろ過ケークの掃流機構を備えたケークレスろ過器が利用されるようになっている。
 清澄ろ過器では,希薄懸濁液中の固体粒子をろ材層の内部で捕捉し,清澄液の回収を目的とする。砂ろ過器,ディスクフィルター,プレートプレス,プリコート加圧ろ過器,カートリッジ清澄器,ストレーナーなどがある。

→ ケークろ過器(ケーク濾過器)

執筆者:粉体工学用語辞典
更新日:2021/7/6

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