粉体工学用語辞典 powderpedia: Glossary of Powder Technolog

一般社団法人粉体工学会

ローラーミル,ローラー粉砕機

roller mill

 径が数十 cm から 1 ~ 2 m 程度の複数のローラーないしボールをパン(皿)上で転動させることによって粉砕を進める粉砕機。粉砕帯はローラーないしボールとパンの接している部分になるが,ここに加えられる力には,スプリングによるものと,回転にともなう遠心力によるものの二種類があり,後者は遠心ローラーミル(遠心力ローラーミル)といって区別することがある。またローラーを転動させるためには,ローラーを支えるカンティレバーを軸の周辺に回転させる形式と,下のパンを回転させる形式のものがある。
 また,ローラーとしては円筒状の側壁を圧縮面とするものと,円椎体側面を圧縮面とするもの,それにボールを用いるものの三つの商品名の粉砕機として製作されている。このミルは,微粉炭用の石炭粉砕,セメント原料の粉砕,そのほかの鉱石類の粉砕に広く用いられている。砕料はパン上に供給され,砕生物はパンの縁から溢流して下方から送られている気流に巻き込まれ,ミル上方の分級機に運ばれる。ここで製品は排出され粗粒はミルを沈下し再びパン上に戻る。すなわち分級機内臓の内部循環システムをもつのが普通である。

→ リングロールミルリングボールミル


ローラーミル
ローラーミル
執筆者:粉体工学用語辞典
更新日:2021/8/19

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